現地の学生が考えるおすすめのアメリカの大学(理系)と選び方

今回は海外大学、特にアメリカの理系の学部に進むことを考えている人向けに大学の選び方を紹介したいと思います。

現在、僕自身もアメリカの大学で工学を勉強しています。そのなかでどの大学を選ぶのかという判断は非常に重要で同じ国や地域にあっても学校の特色は全く違いますし、大学での生活も大きく異なります。

指標は大きく分けて、5つあります。

①アカデミックの質

当たり前だけど、判別するのが難しいのがアカデミックの質です。よく「どこの学部でも同じことを勉強するから一緒だ」という人がいますが、これは大方嘘です。学部の最初の二年間は同じ教材を使ったりしますが、授業のスピードが全く違います。その上に、学校によって教材のどこまで勉強するかも違います。二年または三年からは使う教材も学校によって変わります。学校によっては四年生の授業は大学院の授業と変わらない場合もあります。これらは実際にその学校の先輩にあったりしない限り、なかなか知るのが難しいです。(もし、知りたい場合はntatsuwaki@gmail.comまでメールをください。知ってる限りお教えします。)

最も有効になるのがやはりランキングでしょう。特に学部に進学する場合はTIMESやQNのランキングよりもus newのランキングのほうが参考になるでしょう。このランキングだと大学院ではなく学部のランキングなので、より正確にアカデミックの質を反映しています。他のランキングもありますが、アカデミックの質という点ではus newsは最も良い指標だと思います。

 

②場所

二つ目は場所です。出願する際、正直僕は場所をさほど気にしていませんでした。しかし、実際に4年間住むとなると場所は大きく大学生活を左右します。その一つ目の要素が、都心か田舎かといことです。アメリカの田舎というのは本当に田舎です(笑)。本当に周りに何もなくキャンパスがあるだけです。その分、落ち着いているキャンパスで自然に囲まれています。同時に都会も都会で、汚かったり落ち着きがなかったりします。これは個人の好みですね。もうひとつ大きいのが天候です。アメリカの北のほうに行くとほぼ年中冬みたいな場所もあり、雪も毎日のように降ります。南のほうだと砂漠のように暑いところもあればビーチがあって楽園みたいな場所あります。これもまた個人の好みです。

 

➂施設

施設も大きな要因となるでしょう。これは研究設備などだけでなく、図書館の設備やレクリエーション施設なども含みます。大きい学校は特にこれらの設備に力を入れていたりした。学校にプールがあったり、ボーリング場があったりします。研究施設が気になる人は研究室を見たり、Maker Spaceという工作部屋のような施設をチェックすることも重要でしょう。

 

④多様性

最後は多様性です。これはあまり気にしない人が多いかもしれませんが、とても重要だと思います。わざわざアメリカまで来て勉強をするわけですから多様性を体感することは重要な経験です。これは人種や国籍、貧富や興味だけでなく性格などもです。特に日本からくるとなると、カルチャーショックを多く受けることになると思います。そこで、自分のアイデンティティーなどを考えるきっかけだったり、視野を大きくすることにもつながります。そして、これは寮生活をより面白くします。夜遅くに去年まで地球の裏側で生活をしていた友達と、くだらない話だけでなくお互いの国だったり、世界の問題を語り合ったりできます。これは人生でもなかなかできない体験ですし、大学生のうちに体験できるのは最高の環境と機会だと思います。

では、これらを踏まえ自分が思うおすすめの理系のアメリカの大学を発表したいと思います。

 

⑤州立か私立か

この一番の大きな差は学費です。Financial aidなどはあるものの多くの場合、私立に行くほうが圧倒的に高いとされています。その分、私立の学校のほうが規模が小さく、教員と生徒の比率が良いとされています。しかし、州立は規模が大きい分、施設が良かったりします。ほかにも差がありますが学校によって大きく異なるため一概には言えません。

ここで、現地の学生が思う私立と州立のおすすめ理系大学を紹介したいと思います。

 

私立大学

MIT(マサチューセッツ工科大学)

言わずと知れた世界を代表する大学です。どの工学や理学の分野でもトップに君臨しており、合格率は一桁です。特に海外からの学生となると1%未満の合格率と言われています。経済学でも有名で、施設もトップクラスです。その分、カリキュラムも非常に厳しです。場所はボストンに位置しており、冬になると雪が毎日のように降ることもあるそうです。

Stanford University(スタンフォード大学)

こちらも世界屈指の大学です。スタンフォード大学は理系のみならず、文系、さらにはスポーツでも有名です。理系もどの専門分野も強くある意味”最強の大学”かもしれません。さらに西海岸にあるということで気候もよく、シリコンバレーも近いです。もちろん、合格率も低く海外からの生徒にとってはとてつもなく高い学費がかかることが唯一の欠点です。

Caltech (カリフォルニア工科大学)

理系の分野にこれでもかというほど特化している大学です。工学はもちろん、理学の分野では何人ものノーベル賞受賞者を輩出しています。この大学にはNASAとの共同研究所としてJPL(Jet Propulsion Lab)があり、宇宙開発関係の研究が多くなされています。学校の大きさはとても小さく、少数精鋭のイメージが強いです。カリフォルニアに位置するためスタンフォード大学と同じく暖かい気候です。

 

州立大学

Georgia Tech(ジョージア工科大学)

理学も強いですが、特に工学では世界屈指の強さを誇っています。理系のみならずスポーツも全米のトップクラスで戦ってるチームが多いです。規模は私立の大学より少し大きくなりますが、中規模の大学です。特徴としては、Maker spaceと呼ばれている工作室のようなものの規模が全米一ということです。なので、生徒は思い思いのものを作ったりします。場所はアトランタにあり、暖かい気候です。学費も私立に比べるダントツで安いです。

UC Berkley(カリフォルニア大学 バークレー校)

カリフォルニア大学群の中で最強の学校です。工学や理学はもちろん、社会学や経営学も強い総合大学です。規模でいうと大規模の大学で、キャンパスも広大です。気候も暖かく、シリコンバレーも近いです。州立の中では少し学費は高いですが、シリコンバレーで働きたい人は注目したい大学です。

University of Michigan(ミシガン大学)

ミシガン大学は総合大学で、工学や心理学が有名な大学です。大規模な総合大学でスポーツも強いです。広大なキャンパスですが、ミシガンにあるということもあり、冬は極寒だそうです。州立の中では少し高めの学費ですが、私立よりは安いです。

 

これらの多くは合格率も低いですが、行く価値もある大学だと思います。これらの大学には世界中から優秀な人材が集まるため、刺激的な出会いや日々を送ることができるともいます。

 

ではこれで。

 

2018振り返り、そして2019

2018年は自分にとって変化が多く苦しみ抜いた年でした。

1月は海外大学の受験に追われ、二月から7月まで人生で初めて社会に飛び込み仲間とともに起業を試みました。8月からは初めての海外生活を送り、初めての海外大学での授業も始まりました。周りはもちろん全員初対面の人で緊張と刺激が入り交じった日々が続きました。地獄の様な授業スケジュールを送り、なんとか一学期を乗り越えた大学で初めての学期でした。

海外大学の出願は日本のao入試に近いためテスト勉強よりも自己分析やエッセイなどの中心が主で、ほかの受験生とは違うタイプのストレスでした。10校以上に出願をしたため、必要な書類の量も多くとにかくパソコンと向き合う日々が続きました。

出願手続き終了後は高校の同級生と起業を目指しました。これを始めた動機が大きく分けて二つあります。一つは学びです。イーロンマスクの影響もあって起業にあこがれていました。そして、世界を大きく変える一つの方法として起業というものがあることを知り、自分もぜひ挑戦したいと思っていました。同時に、知恵だけの人間ではなく実際に手を動かして学びたかったことがありました。二つ目の理由は不満です。自分の中でこの世の中に対する不満がいくつもありました。これをただ批判するのは簡単ですが、実際に変えてみないことにはただの口だけ人間になってしまいます。

しかし、あくまで僕らは学生で右も左もわからない状態でした。すべて一からネットや本の情報を参考に毎日勉強して手を動かし手を繰り返しました。しかし、最初にチームで作ったスケジュール通りに全くいかず、遅延に遅延を繰り返しました。最終的にアイディアを変えようという意見が出るほどに失敗が積み重なりました。同時に、仲間も大学の準備やバイトなどでコミットメントが低くなり、チームが機能しなくなりました。

「起業失敗」の画像検索結果

この失敗の原因は大きく分けて2つあると考えています。

一つ目はテンポの欠落です。作業やミーティングにテンポがうまれず、一つのタスクにつっかかったりぐだぐだしたミーティングが生まれがちでした。この反省としては解けない問題に時間をかけるのではなく解ける問題から取り掛かり、テンポを生み出す必要がありました。

二つ目の理由は不透明性でした。メンバーの多くが8月に海外に留学したしまうこともあり、将来的にこのプロジェクトをどうするかが不透明すぎました。これにより、予定が狂ったときの対応が難しくなり、モチベーションや熱量の欠落に陥ってしまいました。これらの反省を踏まえ自らの力不足を大きく実感し、それ以降自分はまだまだ成長できるししなくてはならないのだと実感しました。結果としてこのプロジェクトはプログラムは完成したものビジネスに持っていくことができる実質チームは解散になりました。

ビジネスを勉強するという意味合いを込めてその後fincという会社で約一か月インターンをさせてもらうことも今年の一つ大きな出来事でした。

そして、8月を迎えます。僕の中で多くの出来事があったため、ここまでで体感としては一年乗り切った感覚でした。しかし、ここからさらに多くの刺激がありました。大学入学です。幸運にも海外大学に合格をもらえたため、8月13日に渡米しました。場所はジョージア州のアトランタです。人生で初めての海外移住ということもあり、毎日新しいものだらけでした。人や場所だけでなく、文化も大きく異なり毎日あたふたしてました笑。そこからは、恐ろしいまでのスピードで一学期が進み、毎日勉強に追われる日々が続きました。幸いにも良い友達に囲まれ、今では寮がとても居心地のいい場所になりました。

                      大学のキャンパス

最後に今年の漢字と来年の抱負を伝えたいと思います。僕にとって今年の漢字は「悩」です。これまで人生でここまで悩んだ年はありませんでした。これは起業だけでなく、自分の人生についても目標を見失い悩む日々がダントツで多かったです。この悩みは今でも続いていますが、去年よりは少し見えてきた気がします。

そして来年の抱負はまず自分ができることをひたすらにやっていくことです。2018年は自分の中でかなり背伸びをした年でした。2019年は目の前にあることを死ぬ気で一生懸命やることを目標にします。何も背伸びをしないというわけではなく、まず目の前のことに集中すること。そして自分の軸や人生を考え見つめなおすことです。最後に、2019年の目指すべき一つのキーワードは雑草魂です。はいつくばってプライドを捨て、ミスを恐れず捨て身で立ち向かうメンタリティーを育んでいきたいです。