海外大学在籍生が考える日本の大学vs海外大学ーどちらに進学すべき?

現在、ジョージア工科大学の学部に在籍しているものです。今回は、実際に進学してみて感じた違いを話すとともに、どちらの日本の大学に進むべきか海外大学に進むべきかを話したいと思います。

僕自身も高校は日本にある高校だったので、この判断はなかなか難しいものでした。どこの国の大学に行くかは人生を大きく変える判断です。そこで、この判断を下す人たちに少しでも助けになればと思います。

 

まず最初に言えるのは海外大学(学部)への進学は楽な逃げ道ではないということです。

よく海外進学をしたいという人で理由がいまいちな人がいます。海外大学は学校によっては進学が比較的簡単な学校もあります。しかし、これらの学校は多くの場合退学率または学部変更率が非常に高いです。これは大学のカリキュラムが難しいためで、アメリカではよくあることです。特に工学系や情報系では学部変更率が高く、学校によっては5割近くのところもあります。ほかにも言語の壁や文化の壁も大きいため孤独感やホームシック、自分の価値観の崩壊など、決して楽な道ではありません。同時に、学費も日本多くの大学に比べると高いため、家族にも負担をかけることになります。何も海外大学進学に反対ではありませんが、慎重に判断を下す必要があると思います。その少しもの助けになれればと思っています。

僕自身は海外大学に進学したのですが、友達の多くが国内の大学に進学したのである程度国内の大学の実情も理解しているつもりです。これらをもとに、話していこうと思います。この記事では特にアメリカやカナダの大学が主な比較になります。

 

海外大学(学部)に進むメリット

「海外」の画像検索結果

 

まず一つ目は異文化理解です。

これが多くの人が考えているひとつの大きな理由だと思います。

実際に留学してみて異文化を理解し体験することは多くあり、自分自身の人生に大きな影響を与えています。

まずよく言われるのが人種や国籍の多様性です。実際にキャンパスは多国籍で人種も様々です。僕の寮の同じ階に住む友達をみても、中国人やインド人、ブラジル人やメキシコ人など様々です。アメリカ人一つとっても、ヨーロッパ系のアメリカ人やアフリカ系のアメリカ人など様々。日本がいかに特別な国かを実感できますし、視野も大きく広がります。やはり、周りにいる人の影響はとても大きいので身近に多文化が共存していると、大きな刺激になります。

グローバル人材と叫ばれる中、日本にとって希少な人材になれることは間違いないです。

 

二つ目は分野です。

二つ目は分野です。日本は日本の、アメリカはアメリカの強い学問の領域があります。アメリカが自分の勉強したい分野に強いのならそれは大きな理由になるでしょう。

アメリカが強いといわれている学問の領域は

ー航空宇宙工学

ーリベラルアーツ(他分野の勉強)

ー経済学や商学

ーコンピューターサイエンス

これらが代表的なアメリカが強いと言われている学問です。他にも現在人気が高まっている起業学などもいいかもしれんません。

この他にもアメリカで強いと言われている学問はたくさんあるので一度調べてみましょう。

他にも日本とは違う見方でとらえる学問も多くあるので、それも一つ海外進学をするいい動機かもしれません。

 

三つ目は言語の習得です。

これを考えている人は多いのではないでしょうか。間違いなく海外に進学をすると英語を使う機会は増えます。逆に英語以外の言語を使いません。

多くの障害を伴いますが、根性がある方はとても良い動機だと思います。言語の習得はやはり時間と根気が必要です。海外に出てあえて自分を追い込んでいくのは人生を変える良い機会になるかもしれません。

 

海外大学に進むデメリット・苦難

これはあまり世間では話されていないことだと思いますが実際に海外大学に進学して感じたことを赤裸々に話したいと思います。

一つ目はコミュニケーションです。

メリットに異文化理解と言語の習得と書きましたが、これは同時に大きな苦難を伴います。日本では簡単だった、他者とのコミュニケーションが非常に難しくなります。言語の問題だけではなく、文化の違いが大きな問題になります。例えば、ユーモアです。日本人とアメリカ人のユーモアは大きく異なり笑い一つとるのにも勉強が必要です笑。他にも人との接し方にも違いがあり、日本では当たり前に気を使うことでもこっちでは言わない限り気を使ってくれない場合がほとんどです。美意識や理想像などにも違い大きく、ストレスを感じることも多くあるかもしれません。

二つ目は生活の質です。

これもなかなか世間では語られていない気がします。現在、僕はアトランタというアメリカでもトップ10に入る都市に住んでいますが不便なことがとても多いです。これはアトランタに限ったことではなくアメリカやカナダのほとんどの場所でいえることです。これを正確に表現すると、アメリカやカナダが不便なのではなく東京が異常なまでに便利で快適な都市なのです。常にやることがあり、欲しいものも体験もすぐできます。これは、海外に滞在したことがある人なら誰しもが合意してくれると思います。特に食べ物のクオリティーは世界屈指のレベルです。これが理由で、日本によく帰りたくなります笑。

三つ目は学費です。

有名な話なのであまり詳細には入りませんが、とにかく学費が高いです。学校によって年間で生活費等込々で800万以上になるところもあります。同時に、優秀であれば奨学金もでたりするので一概では言えないですが。。。日本にも多くの奨学金制度があるのでこれはどうにかなるかも。。。?

 

最後にひとつ海外と日本の大学の大きな違いがあります。

それは勉強です。

学校にはよりますが、多くのアメリカやカナダの大学では学部生に尋常じゃない勉強量を求めます。周りの学生もこれを覚悟で入ってくるため、半端ではない勉強量をこなします。土日も宿題に追われる日々が多く、特に英語に自信がない人にとっては一層厳しいです。なので図書館も24時間開いてますし、施設も大学とは思えないレベルでそろっています。僕の大学にもプールやボーリング場、バスケットコートやサッカーコートなど何でもあります。勉強でのストレスを開放する場所として最高の環境があると同時に、勉強のストレスも半端ではないです。勉強を本気でやりたい人に取ったら周りの人や環境も含め最高の場所かもしれません。

これらはあくまでいくつかの軸で、皆さんにとっての評価軸もあると思います。大きな判断になるので、調べぬき考え抜いて最後は自分で全責任をもって判断してみてください。

航空宇宙工学を海外大学で

初めまして、ジョージア工科大学学部1年のたっつーです。

中高と日本の学校に通っていたこともあって僕にとって大きな変革の時期です。学校が始まって1週間が経ちました。何もかもが新鮮で適応するので精一杯だった感じです。周りに日本人はほぼおらず、世界中の様々なところから様々な夢を持った人が集まっています。工科大学だけあり理系の割合は非常に高いですが文系の脳も持ち合わせた人が多い様に感じます。まれに金儲けを目当てに学んでる人もいますが、多くの人が夢を持っていたり救いたい人や国のために勉強してます。

Georgia techのシンボル

僕の専攻は航空宇宙工学です。ジョージア工科大学では様々な分野に飛び込んでみて自分のやりたいことを見つける方式なので一年時から専攻をいったん決めます。僕の場合は一学期は基礎学が多いのでまだ専門には入っていません。

人種の多様性は米国の中でもかなりある方に感じます。一般的に高い教育水準を持つ学校は白人やアジア人が多いのですが、アトランタに位置するため黒人やヒスパニックの人も多くいます。バックグラウンドも多様です。高額な学費がかかる私立と違い州立なので、貧しいところで育った人も裕福な人もいます。学力もとてつもなく優秀な人もいればこれから学力を伸ばそうとしている人もいます。(総じて学力はやはり高いですが。。。)

アメリカでは医者、弁護士、そしてエンジニアといわれるほどエンジニアは職業として尊重されています。よって、大学でも工学を専攻する生徒は高校時代クラスでもトップクラスの成績を収めている生徒が多く、特に航空宇宙工学は工学系の中でも花形として君臨しています。同時に学問の難易度も半端ではありません。ジョージア工科大学で特に難しいと言われている専攻が生体医療工学、コンピューター工学、そして航空宇宙工学と言われるほどです。これはジョージア工科大学に限らず多くの大学でも同じです。理由としてとにかくまず量が多いです。航空宇宙工学では機械工学、材料工学、電気工学、コンピューター工学などを総合して学びます。結果として取る授業の量がとても多く、学校の中でも生体医療工学と並んで一番多いです。もう一つの理由は物理や数学、化学の知識を深くまで要求されます。特に物理と数学の求められるレベルは非常に高く、途中で専攻を変える人も多くいます。

アメリカで航空宇宙工学を学ぶ上でアドバンテージは多くあります。アメリカは航空宇宙の分野でトップを走っており、研究のレベルもトップクラスで研究室の予算もけた違いです。同時に学部生も一年次から研究することができ、僕も現在火星でのエネルギー開発について研究しています。しかし、同時にデメリットも多くあります。それは国籍の問題です。僕は完全なる日本人なので、アメリカでの永住権も国籍ももっていません。結果として研究室やインターンでの候補は大きく絞られます。特に宇宙関係だと規制が厳しく、研究や働くことができない場合が多々あります。なので、自分より優秀ではないアメリカ人が研究スポットをもっていくこともあります。

 

 

これらを踏まえたうえで自分は航空宇宙工学に残っています。理由としてはやはり自分の夢を追いたい、そして宇宙をつかってわくわくする日常を作りたいからです。今後もやめたいと思うことが多々あると思いますが。。。

伝えたいことはまだたくさんありますが次回にします。。。